観音浄土浮陀落山もこのような風景かと思わせる奇岩遊仙境…太古の噴火の跡と伝えられ、長い年月の間、波に洗われ今日の奇岩が形成された。

紅葉の名刹・那谷寺を訪ねて

 秋晴れの11月10日(2005年)、三重県内の高野山真言宗のお寺さんが募集した参詣団(バス13台、約500人)に同行して、北陸の名刹・那谷寺を訪ねた。
 松尾芭蕉が「石山の石より白し秋の風」と詠んでいるように、白い肌を露呈する奇岩怪石にすっぽりと抱かれて多くの堂宇が建つ那谷寺は、養老元年(717年)、白山信仰の寺として創建された古刹で、当時は岩屋寺と呼ばれていたが、平安時代、花山法王が行幸された折、岩窟内で光り輝く観音三十三身の姿を見て、「私が求めている観音霊場三十三ヵ所はすべてこの山の中にある」といわれたことにより、西国札所の1番那智山の「那」と33番谷汲山の「谷」をとって「那谷寺」と改名されたという。
 同行したのは参詣より、紅葉に包まれた奇岩怪石と堂宇の撮影が目的であったが、紅葉にはまだ早く、いささか残念であった。

山門と金堂華王殿

金堂の裏にある三尊石琉美園…阿弥陀三尊を思わせるような自然の大岸壁を中心に深山幽谷の神仙境をあらわした庭園

この奇岩怪石には遊歩道もあり、岩穴に祀られた地蔵を拝みながら景観を楽しむ人も多い。

山上の鎮守堂(左)から見た奇岩遊仙境